(初心者向け)Photoshop/Lightroomの違いや商品構成について解説します
前回の続きです。
前回はPhotoshopやLightroomの商品パッケージや価格がよく分からないという人向きのことを書いたのですが、今回は何をするために何をチョイスするか、またそれぞれのアプリケーションの違いなどを説明していきます。
繰り返しになりますが『Creative Cloud フォトプラン』は制限のない完全版で都度行われる最新のアップデートにも対応しています。
それが以下の内容になっています。
『Creative Cloud フォトプラン』(すべてのアプリは完全版です)
- Photoshop
- Lightroom Classic (従来からの流れを汲むLightroom)
- Lightroom (クラウドベース)スマホ・パソコンでシームレスに使用できる
- 20Gのクラウドストレージ
以上で月額980円、または一括年払い11,760円(税別)
(2台のパソコンにインストール可能。2台同時の使用はできません。)
それって制限版じゃないの!? という人は価格について詳しく説明している前章↓(その1)を参照してください。
ここでは当然お得な『Creative Cloud フォトプラン』推しの前提で話を進めますが、初心者に優しいと言われている『Elements』との違いなども後半で紹介します。
そして混乱を招きやすいことなのですがLightroom ClassicとLightroomって何が違うのかという話は後に回して、とりあえず画像編集ソフトを扱っている人たちが一般的にLightroomと呼んでいるのはLightroom Classicのことです。
ややこしいですね。。
購入の際の選択肢は2つ
Adobeの画像を扱うアプリケーションのなかでは『Photoshop』『Lightroom Classic』『Lightroom』『Photoshop Elements』と4つもあるのです。
まったく何も知らない人はまずここで躊躇すると思いますが、購入する際の選択肢としては2つです。
なぜなら Photoshop、Lightroom Classic、Lightroomの3つは最もお得な『Creative Cloud フォトプラン』のなかに含まれているので単体で購入する意味がありません。
(デザイナー向けのフォントが入ったPhotoshop単体プランをチョイスする人を除く)
なのでAdobe社の中での画像編集ソフトを購入する際の選択肢としては『Creative Cloud フォトプラン』か『Elements』単体という選択になります。
Elementsの価格は17,800円で買い切りのみ。(ビデオ編集機能の付いた『Premiere Elements 2020(17,800円)』とのセット(24,800円)もあり)
それでは次にそれぞれのソフトがどういう性格なのかを見ていきます。
PhotoshopとLightroom Classicって何が違うの?
まったく知識がない人だとここから分かりにくいでしょう。
『Photoshopは画像をいろいろ加工できるヤツでしょ。Lightroomってなに?』
という人が多いのではないでしょうか。
例えば、「風景写真 レタッチ 補正」みたいなキーワードで検索したらAdobeの公式サイトでLightroomを使用した作例が出てきたりします。
右も左も分からない人が「( 一一) Photoshopでいじるんじゃなくて?」となるのも無理はありません。
簡単に言うとLightroomは写真の管理に特化していてPhotoshopを必要とするほどではない画像調整までなら可能。
Photoshopはそれ以上の加工専門。
とこんな感じです。
【Photoshopでできること】 ※太字は特化した機能 緑は共通部分
- 画像の加工 とにかく加工ならお手の物 Photoshopでできない加工はないと言ってもいいほど。
- RAW画像の現像(現像エンジンは共通のCamera RAW)
できないこと
- 画像の整理やアルバム管理
【Lightroom Classicでてきること】
- 画像の整理やアルバム管理
- RAW画像の現像(現像エンジンは共通のCamera RAW)
- 簡易な加工・補正
できないこと
- 積極的な加工(レイヤーの使用・オブジェクト指定して除去や移動する加工など)
とこんな感じです。
両方ないと使えないということはありません。
多くの人の利用例としてはLightroom Classicで写真整理(アルバム管理)とRAW現像を行う。(完成度をどこまで極めるかにもよりますが、場合によってはこれだけで十分な場合も)
Lightroom ClassicでできないことはPhotoshopに持っていくというのが一種の王道パターンみたいな感じです。
ということでPhotoshopとLightroom Classicの2つは非常に理にかなったコンビネーションになっています。
Lightroom Classicは仕事で写真を撮る人や一度に大量に撮影する人、その結果写真の整理が大変になるという人にとっては非常に便利な写真管理の機能を持ち合わせています。
そのうえ、RAW現像もできてしまうのでどこまでの結果を求めるかにもよりますがLightroom Classicだけで完結してしまうことも可能なのです。
例えばこれは100% Lightroom Classicのみです。
Photoshopを使えば煙を消して花火だけ綺麗にしたり別のコマで映っている花火を付け足したりとかいろいろできます。
この天体写真もベース部分(80%~90%くらい)はほとんどがLightroom Classicの調整で済んでいます。
画像編集もけっこうなレベルのところまでできてしまうLightroom Classicなのですが、写真管理の方法は他社のアプリケーションにはないLightroom Classic独特のルールがあり、最初の敷居が高いと言われています。
でも非常に丁寧に解説してくれているサイトもあり、超難解というレベルでもないので意欲さえあれば誰でもできると思います。
Adobeのカスタマーサポートではリモート画面共有によって分かりやすく丁寧なオペレーターのサポートが得られます。
使ってみると実感しますがLightroom Classicの写真管理機能は画像ストックが溜まっていくほど本当に合理的でよくできていると感心させられます。
写真管理や整理において、いま自分がやっている方法に不便は感じていない、そんなに大量に撮らないという人であれば逆にPhotoshopだけをメインにしてもいいと思います。
どちらにせよCreative Cloud フォトプランでは3つのアプリケーションが付いてくるので自分の使い勝手のいい方法を選択するといいでしょう。
Elementsでできること
チュートリアル形式で簡単操作が可能なPhotoshopの簡易版にプラスしてElements独自の自動で写真を整理してくれる機能など初心者でも手間を取らない使い勝手の良い画像編集と写真管理のできるアプリケーションです。
受け身で使えるというか自動で手間がかからないようにやってくれるような設計思想です。
いちいち本を買ったり手間暇かけて勉強するのはイヤ。
でもちょっと写真を見栄え良く加工することくらいはやりたいという人にはうってつけだと思います。
本格ユーザーになるかライトユーザーか、写真に対しての向き合い方でだいたいの人はどちらにするか決まってくるのではないでしょうか。
Elementsを利用したい人はPhotoshopもLightroomも不要という立ち位置が基本になるので利用するならElements単体ということになります。
Lightroom ってなんなの?
Creative Cloud フォトプランに含まれているクラウドベースのLightroomはスマホとパソコンにもインストールできて、デスクトップアプリのLightroom Classicに準じた利用がクラウドベースで行える便利なクラウドアプリです。
パソコン⇔スマホ(タブレットなど)とシームレスな画像管理と画像編集が可能。
スマホにもLightroomをインストールしておくとスマホで撮った写真がLightroomにも同期されます。
その写真をスマホでのLightroomで画像編集するとパソコンのLightroomにも同じ状態が保存されます。(クラウドなので当然のことなのですが)
例えば、スマホのLightroomでまだ調整が未完成の画像があっても、家に帰ってパソコンのLightroomを開けばスマホと同じ状態から続きができるし、その逆も可能ということ。
スマホでの写真を綺麗に調整したいという人や、一眼レフで撮った写真も基本は外で作業できるようにしておきたいと考えている人には便利な使い方ができます。
Lightroom Classicと同期管理することも可能です。
また iPhoneではRAWで撮影することができないですが(アンドロイドのことは全く知りません) スマホ版LightroomアプリのLightroomカメラではRAWでの撮影やISO感度、シャッタースピードなど、かなり細かいパラメータ調整を行いながらの撮影が可能になります。
Lightroomカメラ
ある程度カメラの知識を勉強すれば暗いところではノイズが目立つスマホのカメラでノイズの少ない綺麗な画像を撮ることも可能になったりします。
ざっとそれぞれのアプリの特徴などを説明してきました。
事前の知識が無かった人、少しは理解の役に立ったでしょうか?
【必要なパソコンのスペックは】
PhotoshopもLightroom Classicも重いアプリです。
Adobeとしては両方のアプリにメモリ8G以上を推奨していますが正直なところ8Gはかなり厳しいです。
特に両方のアプリで受け渡しする使い方では落ちる頻度はかなり高いと思います。
Lightroom Classicは管理する画像枚数が増えるほどパソコンの処理負荷がかかるので最低16Gのメモリは必要と考えたほうがいいでしょう。
実際に16Gでも落ちることはありました。
パソコンスペックの重要度が高いファクターを順にあげると
参考までにPhotoshopやLightroom Classicはパソコンのグラフィックボードには依存しないと思い込んでいる人がけっこういるのですが、2019年春ごろのアップデートでそれ以前のバージョンよりも、より積極的にグラフィックボードを活用する仕様に変化していますので「NVIDIA」などグラフィックボードを積んだパソコンのほうが有利です。
ただ要素としてはSSDモデルをチョイスするとかCPUのスペックを十分なものにしておいたほうがトータル的にはバランスがいいかなと思います。
画像や動画メインの作業をするつもりであればノートよりデスクトップのほうが断然安上がりになってきますので、ノートでなければダメという人でなければデスクトップをチョイスすることも一考かと思います。
こんなブログもやってます。