こんにちは。【更新:2022/1/30】
20代の頃に店舗設備関係の営業をしていました。
ちょうどその頃(80年代バブル崩壊直後)テレビでやっていたのですが、大手チェーン、個人を問わず都内の飲食店の平均継続年数は2年以下というデータがあったそうです。
かなり古いデータですが逆に今だともっと厳しいのではないかと思われます。
(経済産業省のホームページで現在の動向が見られます)
一見信じられないような数字に思われますが店舗に関わる仕事をしていた経験から「都心部だと東京以外でもそんなもんだろうな」という実感がありました。
でも業界が違う人に話すと
「え〜っ!ホント?!」
って半信半疑なリアクションが返ってくることが多かったうえに
「東京でもそれはないやろ!」と信じようともしない反応すらありました。
ではなぜそのデータが信じられないのでしょうか。
ー 目に見えているものとのギャップ ー
「でも、知ってるお店や近所で何十年って続いてるお店いっぱいあるよ・・」
こういうふうに主張してくる人も多いですが。
そりゃ潰れてない店は残ってるんだから何十年って続いてる店があって当たり前なんです。
続いてる店が存在する中で数えきれないほどのお店が潰れていってるのだから。
無くなったお店は城跡みたいになっているわけじゃない。
無くなったら忘れられるのは早い。
ー 官庁発表のデータでは ー
経済産業省の最近のデータでは飲食店の1年の廃業率は開店率の2倍以上ということで、つまり開店する店の2倍以上のお店が毎年潰れていくことが分かります。
僕は若い頃の仕事の癖で今でも営業目線で観察する癖がありますが、なかには飲食店にチャレンジしようと考えている人ですらこういう事実を知らないまま始めてしまう人がいます。
そりゃ、半年くらいで潰れていったお店なんて、どれほど見たかも覚えてないほどたくさんありましたよ。
ー 他の事例では ー
データと意識のギャップとしては今の話と非常によく似たケースがあります。
例えばアフリカのある国の平均寿命はすごく低いけど、その国に行くと、とっくに平均寿命を上回っている年長者をかなりたくさん目にするという現実があります。
このギャップが生じる理由は産まれたばかりの新生児の死亡率が著しく高いから。
飲食店のデータもこれと全く同じ現象なんです。
いかに一瞬で消えていくお店が多いかということ。
眼に見えてるものだけで考えると見落としているものがあるということですね。
こんなブログもやってます。